就職活動を始めると、企業の担当者や面接官、先輩たちなど、社会人とのやり取りをする機会が増えます。社会人の先輩たちとのやりとりは、同年代の友人を相手にするのとは違います。就職活動中に、手紙の書き方など、社会人として最低限のマナーを身につけておきましょう。
メールに比べてあまりなじみのない手紙は、多くの学生がとまどうかもしれません。しかし、形式さえ知っておけば誰にでも簡単に書けます。基本ルールを押さえて、チャレンジしてみましょう。
● はがき・手紙・封書の基本的なルールと形式を覚えておきましょう。
● 日本語は縦書きが基本ですが、ビジネス文書の場合は横書きが一般的です。
● 企業宛の手紙は、事務処理上、便せん1枚に収まるようにしましょう。
● ルールと形式を守りながらも、自分らしさをアピールしましょう。
普段書き慣れていない人にとって難しく思えるのが「手紙の書き方」です。しかし、形式さえ知っていれば、誰でも簡単に書けます。
はがきや手紙の基本的なルールと形式をふまえた上で、自分の気持ちを上手に伝えられるようにしましょう。
拝啓ー敬具、前略ー草々、謹啓ー敬白
1月…新春、初春
2月…立春、余寒
3月…早春、温暖
4月…陽春、春暖
5月…新緑、初夏
6月…向夏、梅雨
7月…盛夏、酷暑
8月…残暑、晩夏
9月…秋涼、初秋
10月…秋冷、中秋
11月…晩秋、暮秋
12月…初冬、厳寒
学生同士でLINEやショートメールなどがコミュニケーションの中心になっていると、企業や目上の方との手紙やメールでのやり取りはハードルが高いかもしれないですね。
慣れない言葉や定められたフォームを用いるのは抵抗があります。しかし、定められた言葉とフォーム、文例を活用することで、誰でも簡単に手紙やメールを書けるのです。型にはまった手紙やメール文は、個性が感じられないかもしれません。しかし、採用担当者は、手紙やメールに個性など求めていません。
採用担当者が見ているのは、「正確」「丁寧」「スピーディー」の3つです。
①「正確」…誤字・脱字・正確な表現を用いていること
②「丁寧」…読みやすいレイアウト、読みやすい字(≠きれいな字)で作成していること
③「スピーディ」…すぐに返信、お礼状などを送っている
メールや手紙の書き方や文例集を参考に、作成にチャレンジしてみましょう。
※私を励ましてくれた私の手紙
就職活動で書いた手紙で忘れられない経験があります。
入社を希望する会社を決めた私は、その会社に積極的にアプローチを開始しました。資料請求、会社説明会等の予定の問合せ、企業訪問を希望、複数の先輩紹介を希望…etc.。当時はメールも携帯電話もありませんでしたから、全て手書きのはがきや手紙でのやりとりでした。
請求や先輩紹介のお願のために手紙を書き、案内や紹介をしていただいたら、すぐにお礼状を出しました。やり取りは、7~8往復続きました。
そして迎えた、第一次選考(面接)の日。3人のグループ面接で、一番最初に自己紹介することになりました。私は大学名も名前も、言葉に詰まって何度も言いなおしたほど緊張していました。
〝どうしよう!!″とパニックになった私の目に入ってきたのが面接官の手の中にあった手紙の束でした。
面接官は、私が送った手紙を資料として面接会場に持って来て下さっていたのです。それを見たとき、〝これまで私は、この会社で働きたい一心で積極的に行動して来たじゃない!大丈夫!!″と自分に言い聞かせ、その後の面接はリラックスして受け答えをすることが出来ました。
手紙の内容は、決められた言葉やフォームに添ったものです。
内容ではなく、熱意や積極性を評価してもらえたのだと思います。
手紙はコミュニケーションの中で、最も丁寧な方法といえます。
特に、お礼や謝罪の場合は、相手によってはメールだけで済ませると失礼な印象を持たれる場合があります。
メールと同様、就活の中で手紙を用いてやり取りする場面は決まっています。
文例を参考にしながら書きましょう。
文例を参考にすれば、何をかこうか?どうかこうか?と悩まなくて済みます。
就活が本格的に始動すると、企業には毎日多くのメールや手紙が届きます。
担当者は、1通1通に目を通すだけで、かなりの時間がかかっています。
ですから、長々と書く必要はありません。大切なのは「スピーディさ」です。
・会社訪問のお礼
・インターンシップのお礼
・面接試験のお礼
・内定をいただいたことへのお礼
・内定辞退のお願い(おわび)
特に上記のお礼やお詫びのお手紙は、定型文に添ってあらかじめ下書きをして
おき、当日清書して投函するスピーディーな対応が、みなさんの印象をさらにアップさせます。
パソコンで作成するのもよいですが、短くても手書きで作成するとさらに好印象です。